天狗伝説とは?大雄山と天狗の深い関係
2025.02.20
天狗は、日本の民間信仰において、山に住むとされ、山伏の姿で、高い鼻と赤い顔、翼を持ち、神通力を持つとされる伝説上の生き物です。山を守護する神として崇められる一方で、人を惑わす存在としても語られてきました。
大雄山最乗寺は、曹洞宗の寺院で、開山は了庵慧明禅師(りょうあんえみょうぜんじ)です。この最乗寺と天狗との深い関係は、開山の歴史に深く関わっています。了庵禅師の弟子であった道了(どうりょう)という人物は、寺の創建に尽力し、その怪力で寺の建設を大いに助けたと伝えられています。了庵禅師が亡くなった後、道了は寺を永遠に守るため、天狗の姿に化身し、山中深くに飛び去ったと言われています。この道了が天狗となったという伝説が、大雄山と天狗を結びつける大きな要素となっています。
最乗寺の境内には、この天狗伝説にちなんだものが数多く見られます。特に有名なのは、大小様々な「下駄」です。これは、天狗が履いている高下駄にちなんで奉納されたもので、中には「世界一の大下駄」と呼ばれる巨大な下駄もあります。また、境内各所には天狗の像が祀られており、参拝者を出迎えています。
天狗は、畏怖の対象としてだけでなく、人々に福をもたらす存在としても信仰されてきました。天狗せんべいを味わいながら、天狗伝説に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。